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【中国BL沼②】未アニメ化作品で超人気を誇る中国BL漫画―『19天』をご紹介!

記事をご覧の皆様、初めまして!中国BL沼にハマっているラぺオニア編集部のななです。


2022年には、ラペオニア編集部は中国のBLアニメ『天官賜福』など、日本で大人気の中国BL作品を記事「中国アニメファンたちが語る『天官賜福』の魅力とは? SNSのホットなレビューを翻訳紹介」で紹介しました。その後、読者の皆様の意見をいただいて、中国のBL作品に触れるルートがほとんどがアニメやドラマに限られており、BL漫画の作品についてはあまり知られていない事実を意外的に発見しました(つД`)。


しかしながら、中国のBL漫画の中には非常に優れた作品もたくさん存在し、読まないともったいないと思います(´;ω;`)ウゥゥ。


なので、今回は遅ればせながら、アニメ化されていないものの、超人気で1100万人以上のファンを持つ中国のBL作品『19天』をご紹介したいと思います!


『19天』は人気漫画家の「old先」先生によって、中国版Twitterであるウェイボーで連載されているBL縦スクロールフルカラー漫画です。


日本の漫画の連載とは異なり、『19天』は無料のウェブ連載となります。原作漫画は毎週ウェイボーに無料で掲載し、掲載されたストーリーをまとめて単行本として出版しています。漫画全編がネットで読めるが、コレクターズアイテムとして単行本を買い求めるファンが多いです。また、キャラクターを中心に発売される周辺商品と作者の個人画集も人気が高いです。


2014年から『19天』を描いているold先先生は、中央美術学院を卒業し、日本の「集英社賞」や中国の「金龍賞」などを受賞しています。彼女の作品はいつも温かく面白く、キャラクターも個性的です。そして、何よりも、たくさんのイケメンが登場します!『19天』を読んでみたら、old先先生の画風にきっと魅了されることでしょう(笑)~


『19天』の主人公は展正希(チャン・ジェンシー)と見一(ジェンイー)で、彼らは一緒に育った幼馴染です。物語は二人の間に生まれた言葉にできない、慎重でお互いを傷つけたくない甘酸っぱい感情を描いています。


物語が展開されてしばらく後に、二人は学園で賀天(ホー・ティエン)と莫関山(モー・グァンシャン)という親友(サブカップル)に出会い、様々な偶然の出来事が起こったり、事件に巻き込まれたりします。ストーリーは時に連続的であり、時には独立した小さな物語ですが、その中で変わらないのは少年たちの友情です。


したがって、『19天』は四人の楽しい学園生活だけでなく、少年たちが互いを理解し助け合い、成長していく青春物語でもあります。


『19天』のキャラクター紹介



展正希(チャン・ジェンシー):


外見はクールだが実はとても優しい性格です。見一とは幼稚園の同級生であり、中学の同級生でもあります。ゲームが好きですが、ゲームの達人である妹と一緒に遊ぶことは好きではありません。









見一(ジェンイー):


明るい髪色で、髪の毛はなめらかです。真剣な時はハンサムですが、数秒後にはいたずらっ子のような態度に戻ってしまいます。幸せではない子供時代を過ごした見一は、彼を孤独から救い出した展正希に出会い、お互いに励ましあいながら成長してきました。








賀天(ホー・ティエン):


バスケットボールが大好きで、身長が高く、強引で遊び好きです。裕福な家庭の出身で、学校の女子生徒たちから人気を集めており、ファンからは「賀ボス」と呼ばれています。









莫関山(モー・グァンシャン):


赤い髪の毛で肌は白く、ファンからは「赤髪」と呼ばれています。家庭は裕福ではありませんが、学校ではヤンキーとして振る舞っています。見た目は不良少年のようですが、意外にも純情であり、料理が得意で、主夫としての一面もあります。







『19天』のあらすじ紹介


『19天』は、学園ライトコメディの形式で、2人の主人公の日常生活を描いた漫画です。恋愛に無知な中学生の展正希は、見一との肢体的な接触を無意識に楽しんでいます。見一を押し倒してしまったりして、クラス中の注目を浴びます。一方、見一は笑いながら、展正希への愛情をほのめかして、読者の心をときめかせます。


しかし、この楽しい日々には苦い思いも交じっています。彼らは幼稚園での出来事をきっかけに同じクラスになり、深い友情を育んでいます。見一は展正希への恋心に早く気付きますが、友情を失うことを恐れて告白することができません。「愛は触れたくても引いた手」という中国のことわざが、まさに見一の展正希への感情を形容する言葉です。


見一の密かな恋心は酸っぱさを感じさせますが、展正希も見一に対して無反応ではありません。見一が眠っている時に、展正希は優しく彼の頭を撫でたり、そして見一がヤンキーたちに遭遇した時に、身を挺して守ったりします。ただ、彼の優しさは言葉に出すことはありません。なぜなら、彼は典型的なツンデレなのです(笑)。物語が進むにつれ、見一はついに展正希に本心を告白しました。しかし、展正希自身も見一に対する自分の気持ちをはっきりと理解することができず、物語は一時的に心を揺さぶり、読者は彼らの幸せな結末を切望します。


『19天』の人気の秘密はとは?


『19天』は、ウェブ連載開始からわずか2〜3年で、絶大な人気を博しました。2016年には「中国スーパーIP-影響力トップ100」のランキングで1位を獲得しました。また、腐女子の間だけでなく、一般の漫画読者からも多くの支持を集め、中国版Twitterであるウェイボーでのリツイート率は一時的に11万件まで急上昇しました。では、なぜこの漫画はこんなに人気なのでしょうか?中国の読者の意見に基づき、ラペオニア編集部は次の3つの主な要因をまとめました。


まず第一に、見事なストーリープロットが『19天』の読者を引き付ける鍵となっています。この漫画は、クラシックな熱血漫画の要素を持ちながら、温かさと緊張感に満ちた物語を描いています。少年向け漫画やスポーツ漫画ではないにも関わらず、物語は友情と信頼の絆を描き出しています。BL漫画に馴染みのない読者であっても、校内の平凡で温かい出来事に感動することでしょう。また、主人公たちの幼少期の経験により、彼らの感情は単なる好きというだけでなく、依存と相手を失う恐怖といった複雑な感情も含まれています。彼らが慎重に触れ合いながらも言葉にできない感情は、読者に哀れみと愛おしさを感じさせ、同時に2人の幸福な結末を見たいという思いを抱かせます。


第二に、old先先生の独特な創作魅力も『19天』が読者の注目を集める主要な要因です。old先先生は漫画家としてデビューした以来、常に独特なスタイルでストーリーを表現し、読者にキャラクターの内面世界を深く感じさせます。特に繊細なタッチと巧みな感情描写は、読者をキャラクターの感情世界に引き込み、強い共感を生み出します。さらに、『19天』の画風と画面表現力も読者に人気があります。自由で流れるような、シンプルで清潔な線が漫画に独特の個性と鮮やかさを与えています。最初は少し派手かなと感じるかもしれませんが、触れていくうちに慣れて好きになっていきます。また、この独特な画風は中国の新世代の漫画家の個性的なセンスと芸術表現力を反映して、新世代の読者層に大変好まれています。


最後に、『19天』が大人気になるまでには、非常に長い連載期間を経ちました。初期の連載では、連続したストーリーはなく、かわいい日常生活のシーンが散らばって描かれていました。これが新しい読者の関心を引き続けました。物語が進むにつれて読者が増え、数ページの短編更新だけでは読者の期待に応えることができなくなり、読者たちは物語の展開や結末に強い好奇心を抱くようになったのです。そのため、『19天』の連載は徐々に安定し、長期化していきました。この長い連載と物語の魅力的な展開は、読者の興味と好意をさらに高めました。


一言で言えば、『19天』は甘酸っぱすぎる若者の青春ストーリー、鋭い画風と画面表現、長い連載期間と物語の魅力、そしてold先の創作魅力によって、多くの読者の関心と愛情を引き付けました。そのため、この漫画は中国の腐女子の間だけでなく、広範な注目と人気を獲得しました。中国のBL漫画のファンであろうとなかろうと、国境を超える魅力を持つ『19天』は一読する価値があり、日本の読者の皆様にもぜひおすすめしたいと思います。



今後の記事では、日本の方々にはあまり知られていないかもしれませんが、中国では大人気のBL作品や同人のカップリングを引き続き紹介する予定です!ぜひお楽しみにしてください〜

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:なな

出身地:中国

自己紹介:LaPeonierの何でも屋の仲間の一人。ネコ好きなオタク。BL以外には、最近ティアキンにハマっています。









 

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