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【ラペオニアイベントレポート⑱】テーマはファムファタール・オムファタール――ホンダソウイチさん主催「傾国の園」をレポート!

今回は、10月28日〜11月5日に開催されたホンダソウイチさん主催の「傾国の園」のレポートをお届けします!


本展のテーマは「ファムファタール・オムファタール」。私は「魔性」という漠然としたイメージだけを持って会場に向かいました。


△「傾国の園」メインビジュアル


ホンダさんをはじめとする、kohakuさん、karoooomeさん、OTOCHIさん、豚箱ゑる子さん、ロウズさんの6名のクリエイターが参加。会場は、お馴染みの原宿 marienkaferさんです。



■会場風景


――今回、ホンダさん主催の「傾国の園」ですが、こちらの名前にしようと思った理由やテーマをお聞かせください。


「皆さんを呼ぶ合同展で、「これじゃないと駄目」のような感じで言うと、皆さん描くもの困ってしまうかなと思って。ぼんやりしたテーマでいつもやってるのですが、「聖展」の際もフェティシズムをテーマに、幅広く個人的に込み入ったものを描いていただければいいなと思っておりました。今回は、ファムファタール、オムファタールがテーマの展示ということで「傾国」っていう言葉を使わせていただいております」


「ファムファタール、オムファタールと一口に言ってもいろいろあると思うので、本展示会も伸び伸び描いていただければなという意思でやらせていただいております」


――ありがとうございます!それでは早速、作家さんについて一言を頂きつつ見ていこうと思います。まずは…ホンダさんご自身の作品からいきましょう(笑)


「僕からですか?! 分かりました(笑)」



1.ホンダソウイチさん(@aonowaisyatsu


――さっき、ちらっと聞いたのですが、メインビジュアルの方がキツネをモチーフにされてることで…。新作は何点ぐらいご用意されたのでしょうか?


「今回、左の2つ以外の5点が新作です」


――左側は以前「聖展」でも見たような気がします。


「ああ、そうなんです。聖展の時に初めて出した作品ですね」



――今回の新作はキツネをモチーフにした方がメインで描かれていると思うのですが、この方の名前や性格を教えてください。


「彼は「モイラ」という名前で、ちょっと意地悪で高慢な貴婦人ぽい方というイメージで描いておりまして、なんていうか…美しくて、ナルシストだけどちょっと抜けてるとこがあるので、そこが魅力的に見えるようなイメージで描いております」



――ちなみに右から2番目の…沼に落ちている方も「モイラ」さんですか?


「そうです」


――そうだったんですね!左から3番目の新作の子は前の「美少年展」の制服を着ていた子の内の1人ですよね。今回、各々の作品のシーンっていうのは、どんなものをイメージしましたか?


「彼は大きなものの嗜みとして遊猟をするのが得意な方です。元々、獣のキツネなのですが、色々あってあの姿になって、器用に人型でも猟ができるということで、剥製や毛皮やらを好んでいらっしゃるんですけど。それで他の動物から反感を買ったりしているので、いろいろ仕返しをされたりとかあるんでしょうねっていうイメージで描いています」


――うんうん。そんなモイラさんのフィギュアも展示されていますよね。


「フィギュアの原型師のshotaさんが彼(モイラ)のレターセットの絵を気に入ってくださって、それでその絵をフィギュアにしたいということで作っていただきました」

△原型師・shotaさん(@sw_gantz)の作品


「折角、展示会もございますし、よかったら展示させてくださいということでお声掛けさせていただきました」


――絵を渡して、その絵の通りに作っていただいたんですね。


「後ろのデザインとかは平面のイラストだと分からないので、そういった部分は僕が改めて描いて、shotaさんに送り、色々と試行錯誤を重ねていただきました」


――最初に手元に届いた時の感想はどうでしたか?


「とても嬉しかったです(笑)ふふふ。自分の描いた男がフィギュアになると思っていなかったので…この展示が終わったら、自宅でショーケースに入れて家宝として飾ります」


――さっき、いろいろな角度で写真を撮っていて「美人だなぁ」と思いました。元の絵も美麗で、3Dになるとより美しさが増しますね…お肌も陶器みたいです。


「ありがとうございます!」



2.kohakuさん(@kohaku__0)


「kohakuさんの作品は、ほとんど描き下ろしです。あの真ん中の水色が背景の絵は元々描いていらっしゃったもので、飾りたいとおっしゃってくださったので是非ということで」


――ホンダさんから見たkohakuさんの魅力とはどういったところでしょうか?


「アナログではなかなか珍しいぬるっとした感じの質感じゃないですか」


――うんうん。


「そこがやっぱり、引きつけられるものがあると感じます。目を引くような…お耽美で素敵ですよね」


――本当に「耽美」という言葉がぴったりです。



3.karoooomeさん(@karoooome)


「続いては、karoooomeさんの作品。額が付いている左の2作品は、複製原画です」


――真ん中の作品は写真ですか…?あまり見たことがないテイストですね。


「珍しいですよね。こちらは雑誌を切り抜いて、その上に絵を描いたような形になっています。この方もすごく癖を感じます」



――私もケモノが好きなので刺さりました!


「この方も、ちゃんとケモナーです(笑)karoooomeさんは獣系のボーイズラブを描かれている方で、フリーのゲームも作っていらっしゃいます。僕もファンなので…ぜひ」


――ウォッチしてみます!こちらのキャラクターは固定のキャラなのでしょうか?


「ゲームに登場するキャラクターを描いてくださっています」


――額がついている作品は色合いも相まってレトロに感じました。


「分かります!」



4.OTOCHIさん(@otc_so)


――それでは続いて、OTOCHIさんの作品です。こちらの真ん中の2作品は今年の美少年展の時にも拝見しました。


「1番左の虎が描かれている作品は一昨年の美少年展にも出していただいた作品です。OTOCHIさんは毎回キャンバスプリントで出していただいております」



「1番右が新作です」


――この方も鼻血が出ていたり、ちょっとフェチを感じるというか。


「セクシーでね、いいですよね。誰から見ても美少年というか、麗しい方(キャラ)を描かれていて…こちらの作品は筋肉が特に麗しいです」



――目がいくというか、色合いも素敵ですね。



5.豚箱ゑる子さん(@tansaiboooo)


――続いては、豚箱さんの作品です。


「豚箱さんからは原画2点を展示していただきました」


――そういえば、豚箱さんは聖展のインタビューした際に「クリームフェチ」のお話もしてくださっていました。


「今回も描いてくださっていますね。会社のお誕生日会でこの状態にされて写真を撮られてるらしく、「(豚箱さん)好きそうだな」って思いました。可哀想可愛いところが素晴らしい作品です」



――クリームの色とは明らかに違う色の目から溢れているものは、おそらく涙ですよね…こだわりを感じます。


「可愛いですね。もう1つの作品も、お好きなモチーフで描いてくださったので…いつもお忙しい中、参加してくださってありがたいです…」



6.ロウズさん(@kerokerose)


――最後はロウズさんです。こちらは原画ですね、最初に見た際にとてもキラキラしていて可愛いなぁと。


「グリッターが塗ってあって華やかですよね。こちらは、ユニコーンとケンタウロスで「ユニタウロス」というキャラです」



――今回は2点ともユニタウロスの作品を持ってきてくださったとのことで。


「普段は1色使いの方なのですが、今回すごくカラフルな色使いで珍しいですよね」


――たしかに、ロウズさんといえばピンクのイメージがすごく強かったです。隣の粘土の作品では、説明欄に「紅茶」と記されていたのがとても不思議でした。


「茶色い感じのところを紅茶で染めたのだと思います。ちなみに、ご購入いただいた方は、蝶々を外して下を見ることが出来るらしいです」


――すごい!仕掛けもあるのですね。


「ユニークで素晴らしいです」



■グッズ売り場

本展でしかゲットできないドローイングも豊富に取り揃えられていました。また、作家さんによってはバレッタやアクリルスタンドなど本展で初販売となるグッズも◎



――ご紹介ありがとうございました!それでは最後に、ご来場の方へ一言お願いします!


「季節の変わり目で体調なども不安定な中、来てくださった方々へ、本当にありがとうございます。今回初めて1人で主催ということでかなり緊張しておりましたが、皆様のおかげで何とか無事に展示を開催することができて良かったと思います。ありがとうございます」

 

■会場

原宿 marienkafer (@__marienkafer__)


住所:東京都渋谷区神宮前6丁目28−4 シニック関根ビルB1-B

JR原宿駅徒歩7分、東京メトロ明治神宮前駅7番出口徒歩2分

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:笹本千尋 -sasamoto chihiro-

出身地:日本・東京都

ツイッター:@tiam_00

自己紹介:2021年に日本大学芸術学部文芸学科を卒業後フリーでライターをしております。


現在は「アニメイトタイムズ」「クウネル・サロン(マガジンハウス社)」「リアルサウンド」などで活動中。





 

ラ・ペオニア運営会社の株式会社ジニヤズでは、若手クリエーターたちの作品や発想、活動をインタビューを通して世界中の多くの人々に伝えることを応援しております。


多言語(日中英)翻訳と情報発信のサポート、ビジネスチャンスのクロージング斡旋も行っております。インタビューや業務提携などのご希望がある方は、お気軽に「お問い合わせ」までご連絡くださいませ。

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