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【ラペオニアインタビュー㉘】「頭の中にあるネタを形に残したいので漫画を描きたいです」――“虫”というモチーフを取り入れた理由は?イラストレーター・ヨ剤さんにインタビュー



■Profile

ニックネーム:ヨ剤

エックス:@yo4zai

ユーチューブ:@yo4zai

出身:日本

職業:イラストレーター









■Art Gallery



――まずはじめに、簡単な自己紹介をお願いします!


「ヨ剤(ヨザイ)といいます。よろしくお願いします」


――よろしくお願いします!お名前の由来をお聞きしてもよろしいでしょうか?


「最初に設定していたTwitterのアイコンに化学構造式のベンゼンを使っていた名残で、溶剤が由来です。そのままだとややこしいのでもじりました。深い意味は無いですけど、ベンゼン環って可愛くて好きです」



――そうだったのですね!絵を描き始めたのはいつ頃からでしょうか?また、美術系の学校などに通ったことはありますか?


「クレヨンを握れるようになってからずっと絵を描いています。小さい時から空想癖があり、僕の中で絵を描くことは何でも叶えられる最高の表現手段でした。友達に自作の漫画を読んでもらうのが生き甲斐で、将来の夢は漫画家でした」



「絵を仕事にできる人は一握りと言いますし、一時期は現実的じゃないと思って諦めていましたが、高校生の時に先生から美大進学を勧められ…本格的に絵について考えるようになりました。でも結局美大ではなくイラスト系の専門学校に行きました。専門卒業後はチームワークの経験を積みたいと思いゲーム制作会社に入社しました。今は退社しフリーで絵を描いてます」


――これまでに参加した商業プロジェクト、及びビジネス活動歴について教えてください


「MVイラストやゲームのキャラクターデザイン等。先の話になりますが、2024年発売予定の『34EVERLAST』というゲームのメインデザインに携わっています。まだまだ未公開のプロジェクトなどもありますので、今後の活動も見守ってくださると幸いです」


――「虫と陰鬱で仄暗い絵」を描いているとのことですが、なかでも「虫」というキーワードが気になりました。「虫」を作品に取り入れようと思ったきっかけなどはありますか?


「虫の模様、色、造形の美しさと表情を語らないミステリアスな所に惹かれてから好んで作品に取り入れるようになりました。僕が描く絵の主人公はあくまで人物なので、喜怒哀楽の情報が乗らず邪魔しない虫というモチーフは『名脇役』だと思います」



「僕は生き物全般好きですが、特に虫は短命ですしそういう儚くて脆い所が自分の描きたい世界観に合っているのだろうと思います。『陰鬱で仄暗い』といってもただ暗いのではなく、蝶や蛾のように鮮やかな色彩を使って仄暗さを表現したいです」




――現在に至るまで、ご自身の嗜好に影響を与えた作品をお聞かせください


「作品の傾向だとセカイ系みたいな、思春期の子供の選択により終末に向かっていく話が好きです」



――創作をする上でのこだわりはなんですか?


「絵の世界の解像度を上げることです。描き込みや塗り込みのリアリティももちろんですが、背景や小物などのモチーフがどんなに非現実的なものでも実在感を損なわずに描きたいです」


――また、ご自身のYouTubeチャンネルではメイキングを公開されているとのことで、こちらお見せいただけますでしょうか?


「最新作が以下です」



「AI生成イラストの普及による問題は色々ありますが、パッと見上手い絵が大量に簡単に流れてくるようになった今、絵が完成していくまでの過程を残せるのは手描きイラストにしかない特権だと感じています」


――なるほど。たしかにそうですね。続きまして、今まで描いた作品の中で1番印象深い作品は何ですか?


「『サプリメント』という絵です」



「ゲーム会社に勤務していた頃は主に地図や3D背景を制作しており、その関係で自然地理や国の文化などの勉強をしていました。カッパドキアのような背景を作りたくて収集した資料の中で見つけたグランドバザールの写真が忘れられなくて、トルコランプをテーマにイラストを描くことを決めました。背景制作で培ったレイアウトのノウハウや構図、視線誘導などの技術も詰め込めたと思います。 この絵を描いている時、背景を描くのも楽しいけどやっぱり僕はキャラクターイラストが描きたいんだと気付いて3年間勤めていたゲーム会社を辞めました」


――今後、挑戦してみたいことはなんでしょうか?


「頭の中にあるネタを形に残したいので漫画を描きたいです」


――インタビューありがとうございます! 最後にファンに一言お願いします!


「いつも絵を見て下さりありがとうございます。温かいコメントを頂く度に救われたような気持ちになります。辛い時もありますが頑張って表現していこうと思うので引き続き応援して下さると嬉しいです」


 

■ライタープロフィール

ニックネーム:笹本千尋 -sasamoto chihiro-

出身地:日本・東京都

ツイッター:@tiam_00

自己紹介:2021年に日本大学芸術学部文芸学科を卒業後フリーでライターをしております。


現在は「アニメイトタイムズ」「クウネル・サロン(マガジンハウス社)」「リアルサウンド」などで活動中。




 

ラ・ペオニア運営会社の株式会社ジニヤズでは、若手クリエーターたちの作品や発想、活動をインタビューを通して世界中の多くの人々に伝えることを応援しております。


多言語(日中英)翻訳と情報発信のサポート、ビジネスチャンスのクロージング斡旋も行っております。インタビューや業務提携などのご希望がある方は、お気軽に「お問い合わせ」までご連絡くださいませ。


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