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【ラペオニアイベントレポート⑦】フェティシズムの探求――豚箱ゑる子さん&ホンダソウイチさん主催「聖展」@原宿をレポート!

今回、訪れたのは7月7日〜17日に原宿 marienkaferにて開催されている、豚箱ゑる子さん&ホンダソウイチさん主催の「聖展(せいてん)」。


“フェティシズム”をテーマに、豚箱さんとホンダさんをはじめ、かねこ鮭さん・砂糖みかくさん・ロウズさん・燈彩さん・福宇地さん・万歳寿大宴会さんが本展に参加されています。


それでは、さっそく豚箱さんとの対談を交え本展の魅力&各々のフェチへのこだわりをご紹介していきましょう。


▲2023年聖展 キービジュアル


「普段描かないコンセプトをこの展示を言い訳にして描くことができるというのが、聖展の意味でもあると思います。ここでは作家さん各々のフェチや癖を全振りで描いてもらって、それを見て新しく目覚めていくというプラスなことしかなくて、それって素晴らしいなと思うんです。私もホンダさんも消費的な性的表現をあまり好んでいなくて、心の奥底に眠る思想的なフェチをみなさん描いてくださって本当に嬉しく思います」



■会場風景



1.ホンダソウイチさん (@aonowaisyatsu)


「こちらはホンダソウイチさんの作品で、今回のキービジュアルの絵画です。上流階級の方は白粉を全身に塗ることができるらしくて…今回は「フェチ」の祭典というテーマで、ホンダさんは大変乳首がお好きとのことで」


――たしかに、ニップルピアスもされていますし目線が誘導されますね。


「そうです、そうです。本当に聖展のコンセプトにピッタリな作品を描いていただいてすごくありがたいです」



「肉眼で見るのが素晴らしくて、アクリルガッシュで描いているらしいのですが絵画感があって、上品で綺麗です。今回、新刊で出した本はこの作品の世界観が描かれています」


――ホンダさんの描かれる男性は“妖艶”という言葉がまさに似合うなぁと思いました。



2.万歳寿大宴会さん(@pome_pome_kun)


「続いて、万歳寿大宴会さんの作品です」


――タイトルが「ロリおに」ですね!


「お兄さんとロリなんですけど、危ない関係性というか…どちらかというとお兄さんが圧倒されているというか」


――「受け」ってことですね。


「そうだと思います!また最近、万歳寿大宴会さんは漫画(『死亡遊戯で飯を食う。』)も連載されていて漫画らしいタッチが含まれています」


――例えばどんなところが…?


「線っぽい感じが…ランドセルとか靴が特にそうですよね。描き込みが細かいです。前回も細かく描いてくださったのですが、今回も細かく…お忙しい中、描いてくださってフェチもすごく感じます」


――こちらはお兄さんがムッチムチなところもポイントですね。



3.福宇地さん(@skg9623)


「こちらは1月に開催した美少年展にも参加してくださった福宇地さんの作品。福宇地さんと万歳寿大宴会さんは聖展に参加するのは今回が初めてです」


――美少年展の耽美さとは異なりフェティシズム満載ですね。特に上半身が!…ベルトがお好きなんでしょうか。


「あー!なんか、おそらく革製品がお好きなんだと思います。ベルトが好きなの私もなのでめっちゃ分かります(笑)」


――福宇地さんの新しい扉が見えた気がします!


「素晴らしいですよね!元々の画力の高さもありますし、だからこそフェチというのがより際立っていると思います」


――筋肉の陰影もですし、胸元のリングの位置もフェチを感じざるを得ないです。


「まさに、そこです。左の子もチラリズムで、対比じゃないですけど両方好きなんだなというのがこの2画面だけでも伝わってきます。背景のお花の意味など、福宇地さんの作品はよく見たり、考えると意味性が感じられたり、いろいろな考察ができると思います」



4.豚箱ゑる子さん(@tansaiboooo)


――お次は豚箱さん自身の作品ですね。ご紹介をお願いいたします!


「これは全部アナログで描き下ろしました。独特のクセがあるのに加えて癖もちょっと強めで。ハートのキャンバスって中々、展示で見なくて最初に出す時にちょっと勇気があったのですが上手いこと作れてよかったです。人体模型の絵も自分の絵柄であったらいいなと思い描きました。今回は脳死状態(手ぐせだけ)で描いたので、ただただた好きなものを詰め込んだ良い作品が生まれました(笑)」


――舌も割れてるし、口ピも。個人的にはハートキャンバスの赤背景の子にリスカ痕がうっすらあるのがいいなと思いました。


「そうなんですよ〜!コンセプトでリスカ痕をよく描くんですけど、マイナスな意味は特になくて。逆にリスカってすごく死と戦っている感じがあって美しいと思うんです。自分にとってはそういう証みたいな。このリスカ痕のさりげなさは自分でも気に入ってます!」



「この失敗という作品が1番好評いただいてて。顔の半分が隠れている絵ってどうなんだろう?とは思ったのですが、意外とクリームフェチの人は多いんだなと思いました」


――個人的には少ししか見えない嫌そ〜な顔が癖だよなぁと感じました!



5.燈彩さん(@hiiro753)


「燈彩さんはおそらく緑色とかピンクが好きで、以前は絵画っぽい絵を描いてらっしゃったのですが、最近はストリートっぽい作品をめちゃめちゃ描かれる印象です」


――タトゥーの描き込みもものすごく細かいですね。


「タトゥー!タトゥーですよね。私もこれどうやって描いてるんだろう?って思いました。めちゃめちゃ細かいんです。緑の背景に落書きチックな線を入れると画面の感じが面白くなるなぁと思い、全体的にすごいこだわりを感じます」


――ビビッドな色合いが本当に目を引くというか、装飾で上から垂れているチェーンやビジューもいいですね。額縁からもこだわりを感じました。



「ビビッドってやっぱり扱いづらい色だと思うので、すごいんですよ本当に!」



6.ロウズさん(@kerokerose)


「ロウズさんはこの肉感がすごいんです。元々、(美大の)彫刻科の方で立体感の表現力が最強です」


――いいお尻と背筋!


「いや〜もう、いい尻ですよね。「人魚」の作品は額もご自身で作られたみたいで、すごいですよね。ロウズさんの作品はピンクが多いのですが人魚をピンクで描こうという…というかこれだけピンクを色面に出そうという発想がすごいなと思っていて。それこそピンクという色に対してのフェチをすごく感じます」


――本当によく見てみると、ピンクって100色あんねんってぐらいの感じですよね。


「うんうん。あと私がめちゃめちゃ好きなのは、濡れている髪の感じですね。海にいった後の髪ってすごくパサパサしていて海水で髪の毛がうねると思うんですけど、多分それがものすごく表現されていて、そのリアルさが好きです」


――顔のところに、太陽ですかね。その光が水面にも映っていて顔に視点がいくように誘導されているのもいいですね。



「そしてこのユニコーンにものすごくフェチを感じるんですよ!」


――この子、メンズじゃないですか…!局部をピンクにするのがすごい!


「めちゃめちゃ分かります。青く塗って局部をピンクにして、ピンクの靴や手袋、そしてピンクの額っていうフェチの塊すぎて。そして、乳首やお尻の穴にも白のハイライトがちゃんと入っていて…とてつもないこだわりを感じます」



7.砂糖みかくさん(@SatouMikaku)


「みかくさんも美少年というものにものすごいフェチを出してくださる方で、左の羊と牛がモチーフの子たちは対になっています。羊と牛というとすごくフェチを感じるんです。あとは耳の毛がめちゃめちゃ細かくて」


――本当ですね!ものすごく柔らかそうですし、お洋服もシルクのようなスベスベとした光沢のある質感が分かります。


「人物を際立たせるためにあえて、背景の草や花の描き込みを抑えているみたいで…これがアナログっていうのが本当に信じられない…。あと、右の写真の左の作品で、フェチの展示会で蝶々を描くというのが中々面白いなと思いました」


――この蝶々、髪飾りのパンジーにも似ているように感じました。


「たしかに!あとみかくさんの絵にはホクロがある子が多いので、たまにホクロを探しています(笑)」



「この木枠を見ていただくと分かるのですが、最近だと立体感のあるものを作られている印象です」


――横から見たら額縁にも絵が施されていて、こだわりがこれでもかと言うぐらい伝わってきますね。どの角度から見てもおしゃれで素敵です。



8.かねこ鮭さん(@kanekoshake)


「最後はかねこ鮭さんの作品ですね。かねこさんはぬいぐるみがすごく好きな方で。ぬいぐるみが好きがテーマで、ぬいぐるみを食べたり飲んだり。共食いするっていう…中心の彼も多分ぬいぐるみなんです」


――なるほど!


「そこに、個人的にカニバリズム的なフェチを感じたんですよね。私はカニバリズムにロマンを感じるタイプなので、共食いして相手の一部を取り入れるというのが結構面白いなぁと」


――食べた側の糧となっているんですね。



「それをこの可愛い絵柄で表現しているのがとにかくツボです。そして信じられないことに、アクリルガッシュでペン画はインクなんですよね。とても丁寧で美しいです」


――ドットやストライプ(特にストローに注目していただきたいです)がとても細かくて。髪型がぬいぐるみなのもポイントですね!




■グッズ

▲グッズも種類が豊富で楽しめること間違いなし!




――聖展を開催してみていかがでしたか?


「去年は聖展が初めての試みだったのでみなさん結構警戒してたんです。どこまでなら表現して良いのか、と。今回はそんな去年を経て、去年も出てくださった作家様と初参加の作家様を迎えているので去年よりも極まったのではないかなと思います。なので来年開催したらもっと素晴らしいことになるんじゃないかなと思っています(笑)」


――最後に、これからご来場する方、またご来場された方へ向けてメッセージをお願いいたします!


「これから来てくださる方には、ものすごく熱量もクオリティも高い、かつこれだけ原画作品が多い展示会というのは近年珍しいと思うので、実際に来ていただいて絵の具の質感であったり、作家様の熱力を見ていただいた方が感動を得られるのかなぁと思います。もしよろしかったら是非お越しください」


「また、来てくださった方には今年も夏の暑い中、ご来場してくださり嬉しかったです。ホンダさんも私もすごく自分の好きなことをやっているのでそこに興味を持ってくださる方が実際に展示会に来てくださるというのがものすごく嬉しくて。感想をくださる方も新しくフェチに目覚めた方もいらっしゃるのですが、それってものすごく素晴らしくて美しいことだなと思います。こういう好きなものを全力でやるということがもっと世の中に広がればもっとみんな生きやすいですし…そういう世の中になればなぁと思っています。つまり…応援してくださって大変嬉しいですしありがたいです!ありがとうございます!」



 

■会場

原宿 marienkafer (@__marienkafer__)


住所:東京都渋谷区神宮前6丁目28−4 シニック関根ビルB1-B

JR原宿駅徒歩7分、東京メトロ明治神宮前駅7番出口徒歩2分

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:sasamoto chihiro

出身地:日本・東京都

ツイッター:@tiam_00

自己紹介:2021年に日本大学芸術学部文芸学科を卒業後フリーでライターをしております。


アニメ文化とアンティーク雑貨と絵を見ることが好きで、物語だと西洋ファンタジーやバトル系、耽美さを含んでいるものが好き。おすすめされたらオールジャンルなんでも見ます。


現在は「アニメイトタイムズ」「クウネル・サロン(マガジンハウス社)」「リアルサウンド」などで活動中。

 

ラ・ペオニア運営会社の株式会社ジニヤズでは、若手クリエーターたちの作品や発想、活動をインタビューを通して世界中の多くの人々に伝えることを応援しております。


多言語(日中英)翻訳と情報発信のサポート、ビジネスチャンスのクロージング斡旋も行っております。インタビューや業務提携などのご希望がある方は、お気軽に「お問い合わせ」までご連絡くださいませ。



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