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いい香りのフィギュア? 安さと驚きの造形美、MELETE Works「アロマのお姫様」四季シリーズ、ブラインドボックスレビュー Part①

ここ数年、国内でも手に入れられる機会が増えてきた中国の「盲盒」(ブラインドボックス)フィギュア。


試しにひとつ買ってみるのも良し、全部かわいくて箱買いするのも良し――手頃な価格でコンセプチュアルかつ高クオリティなフィギュアやドールをお迎えできるのが大きな魅力です。


物憂げな顔でうつむくこの子はアロマのお姫様。


今回はそんなブラインドボックスフィギュアを手がけるMELETE Works社から「アロマのお姫様」シリーズをまとめてご紹介します。

 

「ELLA SONG of FOREST」と題されたこちらは、1ボックス8ピース入りのシリーズです。


箱の後ろにはアロマのお姫様たちのイラストが。


このシリーズのテーマは「四季」


春夏秋冬をイメージした八種+二種のシークレットで構成されています。

中国語が読めなくても、どの子がなんの季節を表しているのかなんとなくイメージできるかも……?


箱の中のフィギュアは袋でしっかりと個包装されています。

手に持ってみると、中からシャラシャラとビーズのような音が。


 

「私は風のように速い……速すぎて聞き取れない……」――夏千代

手裏剣やハチマキがあしらわれた忍者モチーフのお姫様は夏千代ちゃん。

森を思わせる髪型や大ぶりの靴など、お姫様でありながら少年らしさも感じられるアースカラーのデザインにまとめられています。


座りポーズのため他社のブラインドボックスと比較したときに心持ち小ぶりな印象を受けますが、塗り分けやパーツ精度は抜群。特に横から見たときのまつげの彫りなど、細かい造形のこだわりは手にとって見たときに初めて実感しました。


そして開けたときにびっくりしたのが、このアロマのお姫様シリーズ、なんとフィギュア本体から本当にいい香りがするんです。「四季」は甘いフローラル系のフレーバーで、フィギュアを近くに置いておくとふわっとお花の香りが……!

付属の台座にはシャカシャカしたカラフルなビーズのようなものが入っています。

固定なしで座らせるタイプなので、台座の代わりに机の角など好きな場所に置くことも。

 

「秋は気高く爽やかで、自然の黄金の光に触れる。黄色とオレンジの贈り物。硬い殻でやわらかい心を守り、新しい種を蒔く」――橡実

カボチャのドレスとドングリの靴に身を包むのは橡実(ドングリ)ちゃん。お尻についた虫がかわいい秋のお姫様です。

付属の紹介カードには一人一人の紹介文があり、シリーズのコンセプトを強く裏打ちする内容になっています。橡实ちゃんのように見ただけで季節がわかる子もいますが、紹介文を読んでようやくわかる子も。

 

「木の陰はまだらになり、暖かい日差しが痛みをやわらげ、私たちはお互いに寄り添っている」――絨花


耳と足のフロッキー素材が可愛いウサギの絨花ちゃん。

足首のさくらんぼアンクレットは稼働可能です。この子はお花とウサギでかわいらしい春をイメージしているのかな?……と思いきや、绒花というのは造花という意味だそうです。そう考えると作り物らしいウサギのかぶりものに一抹の不穏を感じるような。

 

「心の中には何かがあるけれど、せっかちじゃなくて石みたいに安定している。時間は私の心を育み、雨風は私の意志を磨くことしかできない」――雏石


紹介文がかっこいい雏石ちゃんのイメージは真夏のサボテン。

ボディの大分部はマットなつや消しクリアパーツで、頭の後ろにちょこんと咲いた花がかわいらしさを演出しています。


やや透け感のある成型色の肌色とクリアパーツがうまくマッチし、不思議な透明感のある雰囲気。同じシリーズでも素材が変わるおかげか一体一体まったく別の印象があります。

ちなみに雏というのは雛を意味しているそう。まだ幼い岩……そんなイメージでしょうか。

 

「迷う雲、迷うキノコ。美しいほど、より致命的」――謎菇

頭の上でキノコが輝くのは毒々しい森の中で物憂げに座り込む謎菇ちゃん。「菇」にはキノコという意味があります。

「美しいほど、より致命的」という紹介文の通り、つや消しとラメクリアパーツで構成されたボディのゴージャスさはシリーズ随一。


お姫様たちは目元やメイクにも微妙に違いがあります。迷菇ちゃんは目尻のまつげが一人だけ長く伸びていたり。

 

「鏡の中の蝶。輝く瞳、白い歯、変わらぬ髪。古い森はメロディで耳を楽しませ、新しい一年が芽生える」――儒瓷


鏡の前で髪をとかしてドレスアップするのは儒瓷ちゃん。

ぱっと見でどの四季に該当するかわからなかったのですが、春に向けておめかしをするお姫様の雰囲気でしょうか。瓷には磁器などの意味があるそうですが、名前の由来はちょっと判別できず……。


手足、首が稼働するので足の角度を変えたり、ぺたんと座らせることもできます。


 

「夜の帳が降りる頃、私と星空は一緒に歌う。歌の下で、海風は私のために踊り、法螺貝は私のために奏でる」――聴海


大きな巻き貝の上で耳をすませるのは聴海ちゃん。直訳で海に耳を傾けるという意味の名前です。


シリーズ唯一のクリアパール塗装が美しく、ハイライトの多い伏し目がちな目元にはどこか蠱惑的な雰囲気が。靴も髪も巻き貝モチーフで、お尻にちょこんと乗っているのはかわいいカタツムリ!

 

さて、ここまで七種類開封してきて、実は出てきていない子が一人います。

箱のメインにもなっている春のお姫様、青梅ちゃん。

最後の一箱はこの子かな、と思いきや……なんと、出てきたのは。

 

「大声で笑って、静かに泣いて。世界は目覚め、私は一人」――独戲


最後に出てきたのはシークレットの独戲ちゃん。


少し不思議な紹介文はこれまでの雰囲気と違いますが、最初に載せた箱のイラストから想像するに、この四季の世界をまとめているのは独戏ちゃんなのかもしれません。四季のすべてを司る孤独なパフォーマーに、独戲(一人劇)という名前はぴったりです。


シルクハットは取り外し可能。(台座は付属していないので他の子のものを借りています)


パール塗装の塗り分けが細かかったり、手にステッキを持っていたり、シークレットなだけあって全体的に豪華です。まぶたのと鼻の造形がピエロのメイクとマッチしていて不思議な妖精めいた雰囲気もあり、かわいいながらもやや毒のある世界観にぴったりのお姫様でした。


そしてこの独戏ちゃん、封入確率はなんと192分の1だそう!


他にも96分の1の確率で鹿耳のお姫様(シークレットのため名前わからず)が封入されています。

この子の紹介文に何が書かれているかは……当たった人だけのお楽しみですね。

 

まとめ

「四季」シリーズのレビューはここで一区切りです。


ちょこんと置くだけで机のアクセントになってくれる甘い香りのアロマプリンセスたち。ブラインドボックスのお迎えを検討している方に、この記事を通してお姫様の魅力をお伝えできていれば嬉しいです。


Part②では引き続き「敦煌」シリーズをご紹介していきますので、是非そちらもご覧くださいね。

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:灰田みわ

出身地:日本・東京都

自己紹介:ピンクとドールとアイドル衣装に目がない裁縫が趣味のオタク。30体のドールに囲まれて天蓋ベッドの部屋で優雅に暮らしています。





 

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